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がん:間質関連の遺伝子特性は乳がんにおける新補助療法抵抗性を予測する

Nature Medicine 15, 1 doi: 10.1038/nm.1908

我々は、腫瘍−宿主間の相互作用と化学療法の有効性の関係の解明を進めるために、遺伝子発現データセットで観察されるいくつかの生物学的過程を定量化する解析手法を開発した。さらに、この手法を、化学療法を受けたエストロゲン受容体陰性乳がん患者の腫瘍生検に適用することで検証した。本論文では、EORTC 10994/BIG 00-01試験の被験者では、間質遺伝子の発現増加が、5-フルオロウラシルとエピルビシンおよびシクロホスファミド(FEC)による術前化学療法に対する抵抗性を予測することを報告する。間質の遺伝子特性による予測値は、化学療法を受けた2つの独立した被験者コホートについて的中したが、治療を受けていない対照群では予測が成功しなかった。このことは、この遺伝子特性が予後予測ではなく、化学療法に対する治療効果予測的なものであることを示している。乳がんのマイクロダイセクション試料データの再解析によると、特性にかかわる遺伝子は反応性の高い間質に発現している。これらの知見は、FEC治療に対する、これまで知られていなかった耐性機構を突き止めたもので、間質を標的とする薬剤が化学療法抵抗性を克服する新しい方法となる可能性を示唆している。

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