Technical Report 画像化:カスパーゼを標的とした活性依存型プローブによるアポトーシスの非侵襲的な光学的画像化 2009年8月1日 Nature Medicine 15, 8 doi: 10.1038/nm.1938 アポトーシスをin vivoで直接に可視化あるいは定量化できる造影剤は、化学療法への反応を追跡観察するばかりでなく、疾患の早期診断や経過観察にも大いに役立つと考えられる。本論文では、in vivoで活性カスパーゼを共有結合により標識する、蛍光標識した活性依存型プローブ(activity-based probe:ABP)の開発について述べる。このようなプローブを用いて、デキサメタゾンを投与したマウスの胸腺と、アポトーシス誘導性モノクローナル抗体Apomab(Genentech社製)を投与した担腫瘍マウスで、アポトーシスを追跡観察した。カスパーゼABPにより、生きたマウス個体、完全な臓器および組織抽出物でアポトーシスの動態の直接的な読み出しが得られた。このプローブが発した蛍光シグナルの最大値は、非侵襲的に観察可能であり、ゲル解析で測定されたカスパーゼ活性のピーク値と同時期に現れた。これらの知見を総合すると、カスパーゼ特異的なABPは、前臨床と臨床のどちらの場合においても、アポトーシスの非侵襲的画像化に使える可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る