Technical Report 画像化法:Gaussiaルシフェラーゼ相補性を使った、リガンド−受容体結合のin vivo画像化 2012年1月1日 Nature Medicine 18, 1 doi: 10.1038/nm.2590 リガンド−受容体結合の研究および受容体アンタゴニストの開発には、セルベースアッセイから動物生体へ直接に橋渡しできる画像化技術が大いに役立つと考えられる。我々はGaussiaルシフェラーゼのタンパク質断片相補性を用いて、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド12(CXCL12)の、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体4(CXCR4)およびCXCR7への結合を定量化した。セルベースアッセイでは、CXCR4またはCXCR7の低分子阻害物質がCXCL12の結合を特異的に阻害することが確認され、また、各受容体へのケモカイン結合の阻害の反応速度論的性質には差異があることが明らかになった。生物発光画像化法によって、乳がんマウスモデルの原発腫瘍および転移腫瘍でCXCL12-CXCR7結合が明らかになった。我々はこの画像化手法を用いて、マウス生体でのCXCL12-CXCR4結合の薬剤による阻害を定量化した。この画像化技術は、リガンド−受容体相互作用や、セルベースアッセイや小動物を用いた新しい治療薬の開発といった研究領域に進展をもたらすと思われる。 Full text PDF 目次へ戻る