Brief Communication がん:上皮増殖因子受容体細胞外ドメイン中の、結腸直腸がんにセツキシマブ耐性を付与 する変異の同定 2012年2月1日 Nature Medicine 18, 2 doi: 10.1038/nm.2609 上皮増殖因子受容体(EGFR)に対する抗体であるセツキシマブおよびパニツムマブは、結腸直腸がんの治療に広く使用されている。しかし結局は、患者にこれらの薬剤に対する耐性が生じる。本論文では、EGFR細胞外ドメインに起こった変異(S492R)が、セツキシマブの結合を阻害し、セツキシマブへの耐性を付与することについて述べる。しかし、この変異を持つ細胞はパニツムマブへの結合能力を保持しており、パニツムマブによって増殖が阻害される。今回の研究では、セツキシマブによる治療後に疾患が進行した10人の被験者のうち2人で、この変異が見られた。S492R変異を持ち、セツキシマブ耐性を示す患者1人はパニツムマブによる治療へ反応を示した。 Full text PDF 目次へ戻る