Review 喘息の表現型:臨床的方法から分子的方法への進化 2012年5月1日 Nature Medicine 18, 5 doi: 10.1038/nm.2678 喘息は、単一の疾患であるとずっと考えられてきたが、最近の研究はだんだん喘息の不均一性に注目するようになってきている。この不均一性の特徴が明らかにされたことが、喘息は複数の表現型からなる、つまり特徴の矛盾のないグループ分けができるという考え方を推し進めてきた。喘息の表現型は当初、臨床的特徴の組み合わせに集中していたが、現在では、生物学的性質を表現型に結びつけるように発展しており、これは統計を基盤とする過程を介することが多い。喘息の大規模コホート、分子レベルおよび遺伝学的レベルに重点を置いたコホート、臨床的特徴の詳細が明らかになっているコホートなどについて現在進行中の研究は、喘息の表現型の分子レベルでの解明を進め、喘息の標的治療や個別化治療の向上につながるだろう。 Full text PDF 目次へ戻る