Review アレルギー性炎症の治療法:治療戦略を改善して寛容を誘導する 2012年5月1日 Nature Medicine 18, 5 doi: 10.1038/nm.2754 喘息およびアレルギーに対して現在行われている治療法は、症状の管理については比較的安全で、有効なものだが、疾患の慢性的進行過程を変えることはない。喘息およびアレルギーの確立された予防法はなく、この領域でまだ解決されていない大きな問題には、重篤な喘息とアレルギーのよりよい管理法や、治癒につながる治療法の開発などがある。喘息とアレルギーに対して、現在重要な治療法が2つ開発されつつある。本総説では、これら2つの分野における将来の治療法開発にかかわる進歩と難問について論じる。第1の治療法は、アレルゲン特異的な免疫療法であり、これは特異的な免疫寛容の誘導を目的としていて、長期にわたる疾患修飾効果をもたらす。第2の治療法は、生物学的な免疫応答修飾因子を使って、病因となる免疫応答を低下させるものである。これら2つの治療法の両方を使う併用戦略は、アレルギー疾患について臨床的にまだ解決されていない問題に対処するための手段をもたらすだろう。 Full text PDF 目次へ戻る