Editorial 喘息の新しい全体像 2012年5月1日 Nature Medicine 18, 5 doi: 10.1038/nm.2777 喘息に関する研究の最近の進展により、この病気が引き起こされ、ずっと持続する仕組みについての考え方が変化してきた。こういう情報を臨床に持ち込むことで病気の進行を調節できるかどうか、それはまだわかっていない。喘息患者はこの50年間で急増し、世界中で3億人と推定されている。発症につながる経路の解明はかなり進んだが、それらを標的とする薬剤の臨床試験の結果は明暗まちまちである。我々は、喘息を専門とする基礎医学研究者と臨床医学研究者50人に、この分野での重要な進歩と研究の障害について尋ね、喘息の理解に大きな影響を与えた最近の研究成果を選び出した。今月号に掲載されている7つの総説は、このような成果について詳しく論じている。ここから浮かび上がってくるのは、遺伝や環境から複雑な影響を受けている、この非常に不均質性の高い病気の全体像である。 Full text PDF 目次へ戻る