Technical Report
画像化法:過分極させた13C標識グルコースを使う磁気共鳴法による、腫瘍での解糖の画像化
Nature Medicine 20, 1 doi: 10.1038/nm.3416
本研究では、マウスのリンパ腫と肺腫瘍での解糖を、過分極させた[U-2H, U-13C]グルコースの乳酸への変換量を13C磁気共鳴分光法と分光画像法を用いて測定することにより追跡した。標識された乳酸は腫瘍だけで見られ、周囲の正常組織や体内の他の組織には見られなかった。また、標識された乳酸は化学療法薬投与の24時間後には著しく減少することも分かった。さらに、ペントースリン酸経路の6-ホスホグルコン酸に由来すると考えられる共鳴の増加も検出された。この手法は、臨床で腫瘍の治療応答性についての証拠を早期に検知したり、腫瘍のペントースリン酸経路活性を観察するための新しい方法になると考えられる。