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免疫:制御性B細胞は、腸の微生物相によって惹起されるインターロイキン1βおよびインターロイキン6産生によって誘導される
Nature Medicine 20, 11 doi: 10.1038/nm.3680
制御性B細胞(Breg細胞)は、炎症に応じて分化した後に、インターロイキン10(IL-10)の放出を介して過剰な免疫応答を抑制する。しかし、その分化を支配する炎症性シグナルの詳細な性質は明らかになっていない。今回我々は、腸の微生物相が、脾臓に加えて腸間膜リンパ節でもBreg細胞の分化を促進することを示す。抗生物質の投与、もしくは飼育環境の無菌状態の変化のいずれかによって腸内微生物相を変動させると、Breg細胞の数と機能が低下する。関節炎の誘導後、IL-1βおよびIL-6は通常のコンベンショナル環境で飼育されたマウスでのみ産生され、この2種のサイトカインは共にBreg細胞分化とIL-10産生を直接的に促進する。IL-6受容体(IL-6R)もしくはIL-1受容体1(IL-1R1)をB細胞特異的に欠損させたマウスは、対照マウスに比べてIL-10産生B細胞数が低下し、関節炎の悪化を来す。従って、Breg細胞は、腸内細菌相あるいは関節炎によって惹起される炎症性シグナルの両方に応じて数を増加させ、過剰な炎症を抑制している。