Technical Report

画像化法:アテローム性動脈硬化に対する2-デオキシ-2-[18F]フルオロ-D-マンノース陽電子放出断層撮影画像

Nature Medicine 20, 2 doi: 10.1038/nm.3437

アテローム性動脈硬化プラークで認められる活動性炎症は、プラーク破裂のリスク増大と関連付けられている。急性血管イベントのリスクが高い患者を抽出する方法として、2-デオキシ-2-[18F]フルオロ-D-グルコース([18F]FDG)を用いて活性化マクロファージを検出する分子画像化法が提案されている。マンノースは、グルコース輸送体によってマクロファージに取り込まれるグルコース異性体であり、マンノース受容体は破裂リスクの高いプラーク内のマクロファージで高発現していることから、我々は18Fで標識したマンノース(2-デオキシ-2-[18F]フルオロ-D-マンノース:[18F]FDM)を用いてプラークの炎症活動性を捉えることができるかどうかを検討した。ウサギのアテローム性動脈硬化モデルの病変部位では[18F]FDMと[18F]FDGの取り込み量が同程度であることが分かった。また、[18F]FDMの取り込み量は、プラーク内のマクロファージ量に比例していた。培養細胞でのFDMと2-デオキシ-2-[14C]カーボン-D-グルコース([14C]2DG)の競合実験では、マクロファージによる[18F]FDM取り込み量の方が少なくとも35%多いことが示された。また、FDMは抗マンノース受容体抗体のマクロファージへの結合を約35%抑制しており、マンノース受容体を標的とすることでプラーク炎症の画像化に新たな道が開ける可能性が明らかになった。

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