Technical Report

画像化法:健常時および罹患時の有髄軸索の分光共焦点反射顕微鏡法による無標識in vivo画像化

Nature Medicine 20, 4 doi: 10.1038/nm.3495

本論文では、脳や脊髄、末梢神経中の有髄軸索を、蛍光標識を使うことなく高分解能でin vivo画像化するための、新たに開発した手法を報告する。この手法は、分光共焦点反射顕微鏡法(SCoRe)を基盤にしたもので、従来のレーザースキャン共焦点システムを使い、さまざまな波長の複数のレーザー光からの同時に反射されたシグナルを統合することで像を作り出す。個々の有髄繊維に固有の鮮やかな色彩パターンが作られ、それによって、軸索が密にある領域で有髄繊維を容易に追跡できるようになる。これらの色彩パターンは、ランビエ絞輪やシュミット・ランターマン切痕を際立たせるため、多様なミエリン病変の検出に使える。我々はSCoReを用いて、最大400 μ mの深さでマウス脳の長期的なin vivo画像化を行い、皮質軸索のde novo髄鞘形成を捉えた。また、ヒト大脳皮質の有髄軸索の画像化も実現可能なことを確認した。生きている動物や、将来的にはヒトでの髄鞘形成を画像化するための技術や装置は進化しつつあり、SCoReは強力な技術としてその中に加わることになる。

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