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がん治療:免疫チェックポイント阻害療法に対する転移性黒色腫の応答の強力な予測

Nature Medicine 24, 10 doi: 10.1038/s41591-018-0157-9

免疫チェックポイント阻害(ICB)療法は臨床に大きな利益をもたらし、特に黒色腫の治療に大きな成功を収めている。しかし現在、ICB療法が有効であるのは進行した腫瘍を持つ患者の一部だけであり、時には相当度の副作用や費用負担が生じる。患者の応答の予測因子系の構築は、免疫応答の複雑さに加え、ICB治療を受けた患者の大規模コホートで「オミクス」と応答データの両方を含むものが不足していることから、非常な難題となっている。今回我々は、黒色腫でのICBに対する応答の予測因子であるIMPRES(immuno-predictive score)を構築した。これは、免疫チェックポイント遺伝子間でのトランスクリプトミクスの15のペアワイズ相関を包含している。IMPRESは以下の2つの重要な推測に基づいている:(1)神経芽細胞腫での自発的退縮の基盤となっている免疫機構が、ICBに対する黒色腫の応答を予測できる。(2)重要な免疫相互作用は、免疫チェックポイント遺伝子群の発現に関する特定のペアワイズ相関を介して捕捉できる。IMPRESの検証は、公開された9つのデータセットに、抗PD-1による治療を受けた31人の患者と抗CTLA-4治療を受けた10人の患者について新たに作成されたデータセットを加え、全体で297試料に拡張したデータセットを用いて行われた。その結果、全体精度はAUC = 0.83に達し、性能は既存の複数の予測因子よりも優れており、ほぼ全ての真の応答群を検出したが、誤分類は非応答群の半分以下だった。今回提示した手法が他種のがんでも有用かどうかは、今後の研究によって決まるだろう。

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