Brief Communication
がん治療:1個の白血病性B細胞の形質導入によって生じたキメラ抗原受容体T細胞療法に対する抵抗性
Nature Medicine 24, 10 doi: 10.1038/s41591-018-0201-9
本論文では、CD19を標的とするCAR T細胞(CTL019)の注射を受けた9カ月後に、抗CD19 CARの異常発現が見られるCD19−白血病が再発した患者について報告する。このCAR遺伝子は、T細胞の改変処理中に紛れ込んだ1個の白血病性B細胞に故意ではなく導入されたもので、この遺伝子の産物は白血病細胞表面上のCD19エピトープにシスに結合してエピトープを覆い隠すことでCTL019による認識を妨げ、CTL019に対する抵抗性を与えた。