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脳卒中:皮質の低周波活動は脳卒中後の回復につながる神経調節の標的である

Nature Medicine 24, 8 doi: 10.1038/s41591-018-0058-y

熟練した上肢機能が遂行される際に健康な一次運動皮質で一過的に見られる低周波振動(LFO; < 4Hz)の重要性は、最近の研究で強調されている。このような振動活動の短時間の発生は、運動行動のタイミングや連続性を確立している可能性がある。本論文では、LFOが脳卒中後の運動機能回復を追うように発生し、神経調節のための生理的標的になり得ることを示す。齧歯類では、脳卒中後には到達運動に関連したLFO(局所フィールド電位と関連の発火活動の両方で測定)が消失すること、また、自発的な運動機能回復は病変部近傍の運動野でのLFOの回復と密接に相関することが観察された。脳卒中後の慢性的な身体障害が見られる1名のヒト被験者でも感覚運動野のLFOが消失しており、これは脳卒中を起こしていない2名の被験者でロバストなLFOが見られるのとは対照的であった。LFOが開始すると予想される時間に合わせて治療目的の電気刺激を行うと、脳卒中を起こした動物が行う熟練した到達運動が大幅に改善されることが分かった。まとめると我々の結果は、皮質振動動態の復活あるいは調節が上肢機能の回復に重要であり、またこうした振動が臨床的な神経調節のための新規標的となる可能性を示唆している。

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