がんゲノム：High-intensity塩基配列解読によって明らかになった循環血漿中無細胞DNAバリアントの供給源

循環血漿中の無細胞DNA（cfDNA）に含まれる腫瘍由来体細胞バリアントを正確に特定するには、このcfDNAプールの形成に関与する多様な生物学的区画について知る必要がある。我々は、124人の転移がん患者と、それにマッチする同時に採取した腫瘍組織生検サンプル、それにがんを患っていない47人の対照群を含む前向き研究で、cfDNAとそれにマッチする白血球DNAの大きなゲノム領域（508遺伝子、2メガ塩基、生データで60,000×以上の深度）にわたって、High-intensity塩基配列解読アッセイの技術的実現可能性を明らかにすることを試みた。このアッセイは高い感受性と特異性を示し、腫瘍由来変異のde novo検出と、腫瘍変異負荷やマイクロサテライト不安定性、変異シグネチャー、cfDNAで特定された体細胞変異の供給源の推定が可能だった。cfDNAの変異の大多数（対照群では81.6％、がん患者では53.2％）で、クローン性増血と合致する特性が見られた。このcfDNA塩基配列解読法は、クローン性増血が広範な生物学的現象と見なされることを明らかにし、バリアントの正確な解釈のためにマッチするcfDNAと白血球について塩基配列解読を行うことの重要性をはっきり示している。