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AI診断:人工知能による小児疾患の評価と正確な診断
Nature Medicine 25, 3 doi: 10.1038/s41591-018-0335-9
人工知能(AI)を用いる手法は、医療を大きく変える強力な手段であることが明らかになってきた。機械学習を使う分類システム(MLC)が画像を用いる診断で好成績を上げることはすでに実証されているが、多様かつ大量の電子健康記録(EHR)データの解析はいまだに難問である。我々は今回、MLCは、医師が用いる仮説演繹法による推論と同様の様式でEHRに質問して、以前の統計手法では探し出せなかった関連性を見つけ出せることを示す。我々のモデルは、深層学習の技術を使う自動化された自然言語処理システムを適用して、EHRから臨床に関連する情報を抽出する。この枠組みを訓練して検証するために、大規模なレフェラルセンターに紹介された136万2559人の外来小児患者の来診から得られた計1億160万個のデータポイントの解析が行われた。我々のモデルは、複数の臓器系にわたって高い診断精度を示し、よく見られる小児疾患の診断では熟練の小児科医に匹敵する結果が得られた。今回の研究は、医師が大量のデータを追跡して診断評価を増強する際の補助手段として、また診断が不確実だったり複雑だったりした場合に臨床決定を行う助けとして、AIシステムを使うという考えの概念実証となる。このようなシステムの使用は、医療提供者が比較的不足している分野で最も大きな影響があると思われるが、AIシステムのこうした有用性は一般に共通するものとなるだろう。