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肥満:長鎖ノンコーディングRNAの1つによる遺伝子調節の異常はレプチンを減少させてレプチン応答性の肥満を引き起こす
Nature Medicine 25, 3 doi: 10.1038/s41591-019-0370-1
レプチン濃度の定量的変化は食物摂取量や体重の変化につながるが、レプチン遺伝子の発現を制御している調節機構についてはほとんど分かっていない。今回我々は、脂肪特異的で定量的なレプチン発現が、近位プロモーターと相互作用する重複したシスエレメントとトランス因子、および長鎖ノンコーディングRNAであるlncObによって制御されていることを報告する。lncObを欠く食餌性肥満マウスは、血漿中レプチンレベルの低下に伴って脂肪量が増加し、レプチン投与によって体重が減少したが、対照マウスではこうした変化は観察されない。この知見と一致して、ヒトでの大規模な遺伝学的研究から、ヒトlncOb領域の一塩基多型(SNP)と低い血漿中レプチンレベルおよび肥満との間に有意な関連があることが明らかになった。これらの結果は、レプチン遺伝子発現の低下が、低レプチン血症とレプチン応答型の肥満につながり得ることを明らかにしていて、内因性レプチンレベルが低い肥満患者サブセットでの発症機序を説明するための枠組みを与えるものである。