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女性研究者がキャリアの階段を登り続けられるようにするための11の提言

Nature Medicine 25, 5 doi: 10.1038/s41591-019-0446-y

25年前の本誌創刊当時、生物医学界では「パイプラインの漏れ」がよく話題に上っていた。この言葉は、女性研究者の数がキャリアが上がっていく段階で急激に減る現象を比喩的に表したもので、その結果として、STEM(Science, Technology, Engineering, and Mathematics)領域では特に、研究室のトップリーダーの位置にある女性研究者の数が少なくなる。Nature Medicineは創刊以来ずっと、この問題を取り上げてきた。2001年には、「データからすると、女性が研究者としてのキャリアを捨てる頻度は男性の2倍である」ことを指摘し、その翌年には、「こうした社会的行動様式を変えようとするなら、女性を上位の教授職だけでなく、医学研究機関の運営に関わる主導的な職にも起用すべきだ」と論じている。しかし、パイプラインは今も同じように「漏れ続けている」。

 そこで今回、我々は、この問題について将来を見越した考察を示し、思想的指導者と考えられている女性11人に、医学研究分野でのジェンダー不平等問題への取り組みで今後25年間に真の進歩が見られるようにするためのアドバイスを求めた。いずれの回答にも変化のための具体的なアイデアが述べられている。では、提案された「処方箋」を見ていこう。

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