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デジタル病理画像:ホールスライド画像に対する弱教師あり深層学習を用いた臨床グレードの計算病理学
Nature Medicine 25, 8 doi: 10.1038/s41591-019-0508-1
病理学のための意思決定支援システムの開発や、それらの臨床診療での活用は、手作業により注釈付けされた大規模なデータセットを必要とすることで阻まれてきた。本論文では、この問題を克服するために、報告済みの診断結果のみを訓練用ラベルとして用いることで、費用と時間のかかるピクセル単位の手動注釈付けを不要にし、マルチプルインスタンス学習を用いる深層学習システムについて報告する。我々は、1万5187人の患者からの4万4732枚のホールスライド画像のデータセット(いかなる形のデータキュレーションも行われていない)というスケールで、このフレームワークを評価した。前立腺がん、基底細胞がん、および腋窩リンパ節に転移した乳がんについての試験では、全てのタイプのがんに対して曲線下面積(AUC)値が0.98を超える結果が得られた。このシステムを臨床適用すれば、病理医は65~75%のスライドを除外でき、しかも感度100%を維持できるだろう。このシステムはかつてない規模で正確な分類モデルを訓練でき、臨床診療でのコンピューターによる意思決定支援システムの活用の基礎となることを、我々の結果は示している。