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造血器疾患:血液病理学的診断のための単一細胞形態多重計測法

Nature Medicine 26, 3 doi: 10.1038/s41591-020-0783-x

リンパ腫や白血病の診断には、顕微鏡で観察できる細胞形態と抗体によって特定された細胞表面分子の発現状況を統合するために血液病理学の専門家が必要である。これらの分析を1つにまとめてハイスループットで高度に多重化した単一細胞解析とするために、我々は細胞の形態的特徴を、抗体で測定可能な細胞構成因子によって定量化した。こうすることで、マスサイトメーターは病理学者のように「見る」ことが可能になる。71の多様な臨床検体にこの方法を適用したところ、単一細胞の形態計測プロファイリングによって、主要な細胞種のそれぞれに対して「形態計測」マーカーのロバストでそれぞれ異なるパターンが明らかになった。個別に見ると、ラミンB1は急性白血病を明確に示し、ラミンA/Cは腫瘍性の成熟T細胞と正常なものとを識別するのに役立ち、VAMP-7は、光学的サイトメトリーの側方散乱を概括する。形態計測マーカーは、機械学習と組み合わせることで、正常細胞と腫瘍性細胞の分布と分化の直感的視覚化を行う。骨髄単球性芽球を数え上げるために再調整を行えば、この方法はフローサイトメトリー法よりも優れていて、専門的な顕微鏡法に比肩し、数年にわたる特殊な訓練は必要ない。独立した形態計測の枠組みによる従来の表面マーカーの解釈は、複雑な造血器疾患のより高感度で自動化された診断を可能にする。

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