Consensus Statement

肥満:肥満に付きまとう汚名を終わらせるための合同国際コンセンサス声明

Nature Medicine 26, 4 doi: 10.1038/s41591-020-0803-x

太った人々は、広く行き渡って容易に消えることのない種類の社会的不名誉を被ることが多く、職場だけでなく、教育や医療といった社会環境中でも差別を受けることがしばしばである。体重についての不評は身体的、また精神的に有害となることがあり、こうした影響を受けた人々が適切なケアを受ける可能性は低いことが、研究により示されている。このような理由から、肥満につきものの汚名は健康を損ね、人権や社会権を傷つけるものであり、現代社会では容認できない。医療関係者、政策立案者、そして一般大衆にこの問題について知らせるために、科学研究機構の代表者などの国際的な専門家で構成された学際グループが、肥満につきものの汚名が生じる原因とその害について、手に入る証拠を再吟味し、修正デルファイ法を用いて体重に関する偏見をなくすための合同コンセンサス声明を作り上げた。学術研究機関、職能団体、メディア、公衆衛生当局および政府は、体重に関する不名誉な言い回しについての教育を奨励し、現代科学の知識と緊密に結び付いた、肥満についての新しい話し方を勧めるべきである。

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