Brief Communication
COVID-19:COVID-19のウイルス排出と伝播性に見られる時間的動態
Nature Medicine 26, 5 doi: 10.1038/s41591-020-0869-5
本論文では、検査により確定されたCOVID-19患者94人でのウイルス排出の時間的なパターンと、77の感染者–被感染者伝播ペアという別のサンプルからモデル化したCOVID-19感染力プロファイルについて報告する。咽頭スワブでウイルス負荷が最も高くなったのは症状発現時であり、感染力は発症時あるいはその前にピークとなると推定された。かなりの規模の家族内クラスターや積極的症例探索、家庭外検疫という状況下では、二次感染症例の44%(95%信頼区間、25~69%)が、インデックス・ケース(発端者)の発症段階で感染したと推定された。COVID-19制御対策は、発症前にかなりの伝播が起こっている可能性を考慮して調整すべきと考えられる。