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栄養学:食物に対するヒトの食後反応と個別化栄養の可能性
Nature Medicine 26, 6 doi: 10.1038/s41591-020-0934-0
食物に対する代謝反応は心代謝疾患のリスクに影響を及ぼすが、大規模で高分解能の研究はまだ存在しない。我々は、英国で1002人の健常成人(双生児と彼らとは血縁のない成人を含む)にPREDICT1研究に参加してもらい、臨床現場および家庭での食後の代謝反応を評価した。同一の食事に対する食後反応は集団の変動係数によって見積もられ(標準偏差/平均、%)、血中トリグリセリド(103%)、グルコース(68%)、インスリン(59%)において、個人間で大きなばらつきが見られた。食後の脂血症については、腸マイクロバイオームのような個人に特異的な要因が食餌の主要栄養素よりも大きく影響する(分散はそれぞれ7.1%と3.6%)が、食後糖血症はこれとは異なっていて(それぞれ6.0%と15.4%)、遺伝的バリアントは予測に弱い影響があった(グルコースに対しては9.5%、トリグリセリドに対しては0.8%、Cペプチドに対しては0.2%)。これらの結果は、米国のコホート(n = 100人)でそれぞれ独立に検証された。我々はまた、食物摂取に対するトリグリセリド(r = 0.47、rは相関回数)と血糖(r = 0.77)の応答を予測する機械学習モデルを開発した。これらの知見は、個別化食餌戦略の開発に役立つと思われる。ClinicalTrials.govの登録識別番号はNCT03479866。