Review Article

COVID-19:COVID-19に対する公衆衛生対応におけるデジタル技術

Nature Medicine 26, 8 doi: 10.1038/s41591-020-1011-4

デジタル技術は、COVID-19に対する公衆衛生的対応を支援するために世界中で用いられていて、その中には、移動データや公衆とのコミュニケーションに基づく集団調査、症例の特定、接触追跡、介入の評価などが含まれる。このような迅速な対応には、数十億に上る数の携帯電話、大規模なオンラインデータセット、接続機器、比較的低価格の計算資源、それに機械学習や自然言語処理の進歩が活用されている。本稿の目的は、COVID-19に対する公衆衛生的対応のためのデジタルイノベーションの世界的広がりとその限界、またその実施に対する障害、つまり法的・倫理的障害やプライバシーという障害に加えて、組織的障害や労働力の障害などを把握することである。将来、公衆衛生は、次第にデジタル化していくと考えられる。そこで、パンデミック(世界的大流行)の管理を強化するためのデジタル技術の規則や評価、活用に関する国際的戦略の連携や、COVID-19などの感染症に関する今後の備えの必要性についても概説する。

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