Letter

COVID-19:SARS-CoV-2のスパイクタンパク質を標的とする多様なヒトモノクローナル抗体の迅速な単離とプロファイリング

Nature Medicine 26, 9 doi: 10.1038/s41591-020-0998-x

ほとんどのRNAウイルスに対する免疫の主要な決定因子は抗体で、大流行の際に感染や発病を抑えると見込まれている。新型コロナウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は、現在までに数百万人の感染者と数十万人の死者を伴うパンデミックを引き起こした。大流行への対応策として、我々は抗体を迅速に検出できるプラットフォームを使い、SARS-CoV-2のスパイク(S)タンパク質に対する数百のヒトモノクローナル抗体(mAb)を単離した。さらに我々は、これらのmAbを、Sタンパク質サブドメインに対する反応性とSARS-CoVウイルスに対する交差反応性に基づいて、大きな5つのクラスに分類した。これらのmAbの多くは、真正SARS-CoV-2ウイルスの感染を阻害し、中和mAbのほとんどはSタンパク質の受容体結合ドメインを認識した。本研究によって、SARS-CoV-2 Sタンパク質上の脆弱部位が明らかになり、また、最新の抗体検出プラットフォームの迅速性とロバストさが実証された。

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