Brief Communication
COVID-19:BNT162b2 mRNA COVID-19ワクチンの妊婦での有効性
Nature Medicine 27, 10 doi: 10.1038/s41591-021-01490-8
我々は、妊娠中の女性でのBNT162b2メッセンジャーRNAワクチンの有効性を評価するために、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への感染歴がなく、2020年12月20日から2021年6月3日の間にワクチン接種を受けた16歳以上の妊婦からなるコホートの観察研究を行った。ワクチン接種を受けた合計で1万861人の妊婦に対して、人口統計学的特徴と臨床的特徴がマッチする1万861人のワクチン未接種者を対照に選んだ。研究結果には、確認されたSARS-CoV-2感染、症候性の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、COVID-19に関連した入院、重症度と死亡が含まれる。2回目のワクチン接種後7日目から56日目までの推定されたワクチン有効性は、記録されたあるあらゆる感染に対して96%(95%信頼区間89~100%)、症状が記録された感染に対しては97%(91~100%)、COVID-19に関連する入院に対しては89%(43~100%)だった。ワクチン未接種のグループで見られた重症化は1件だけで、どちらのグループでも死亡者はなかった。まとめると、BNT162b2 mRNAワクチンは妊婦で高いワクチン有効性を持つと推定され、この有効性は一般集団で推定されたものと同程度である。