Year in Review
2021年を振り返る
Nature Medicine 27, 12 doi: 10.1038/s41591-021-01603-3
Nature Medicine恒例の年末特集では、まず最初に今年のニュースのヘッドラインに登場した人々や組織の中から、ノーベル賞授与組織、米国の疾病管理予防センター(CDC)や食品医薬品局(FDA)、また長期にわたって米国立衛生研究所(NIH)の所長を務めたフランシス・コリンズ博士など、2021年に我々を啓発したり、呆れさせたり、あるいは失望させたりした個人や組織を選び出した。次いで、Nature Medicineで最も取り上げられることが多かった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する出来事を日付順にまとめて整理してみた。COVID-19パンデミック(世界的大流行)によって、直接な関連のある分野は混乱に陥ったところが多かったが、その他の分野では着実に研究が続けられた。「Notable Advances 2021」では、医学研究に関連する各分野、特に進歩が目覚ましかったがんの免疫療法、遺伝子治療、感染症研究などに加えて、社会における多様性、不公平性といった問題についても、今年の重要な進歩を医学関連の各ジャーナルから選んで短くまとめてある。そして最後に、最も関心を持たれているだろう重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)とCOVID-19に関して、研究者を驚かせた問題とまだ解答が得られていない8つの疑問について、世界の専門家に意見を聞いてみた。