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食餌療法:植物を用いた低脂肪食と動物を用いたケトン食の自由摂取がエネルギー摂取量に及ぼす影響の比較
Nature Medicine 27, 2 doi: 10.1038/s41591-020-01209-1
肥満の炭水化物–インスリンモデルでは、高炭水化物食が過剰なインスリン分泌につながることで、脂肪の蓄積を促進し、エネルギー摂取量を上昇させると仮定している。従って、低炭水化物食は、低脂肪・高炭水化物食と比べて、自由摂取でのエネルギー摂取量を減らすと予測される。この仮説を検討するために、年齢が29.9 ± 1.4(平均 ± s.e.m.)歳でボディーマス指数が27.8 ± 1.3 kg/m2の成人20人を米国立衛生研究所・臨床センターに入院させて、高血糖負荷(85 g/1000 kcal)で加工を最小限にした植物性低脂肪食(脂肪10.3%、炭水化物75.2%)、もしくは低血糖負荷(6 g/1000 kcal)で加工を最小限にした動物性低炭水化物ケトン食(脂肪75.8%、炭水化物10.0%)のいずれかに無作為に割り付けて2週間自由摂取させ、その直後にもう一方の食事に切り替えて、さらに2週間自由摂取させた。1人の参加者は、低炭水化物食の期間に低血糖のために試験が中止された。主要評価項目は、2週間の各食餌療法の間、および各食餌療法の最終週の1日当たりの自由摂取での平均エネルギー摂取量の比較である。低脂肪食は、低炭水化物食よりも2週間で689 ± 73 kcal/dエネルギー摂取量が少なく(P < 0.0001)、また最終週で544 ± 68 kcal/dエネルギー摂取量が少なかった(P < 0.0001)。従って、炭水化物–インスリンモデルの予測は、我々の観察とは一致しなかった。この研究は臨床試験番号NCT03878108で登録された。