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COVID-19:治療効果が期待でき、ドラッガブルなゲノム規模のメンデル無作為化解析によりCOVID-19用の薬剤転用の機会を見つけ出す

Nature Medicine 27, 4 doi: 10.1038/s41591-021-01310-z

既存薬剤の転用は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対処する治療薬の緊急な必要性を満たすための迅速な手法となる。我々は、COVID-19に関連する治療標的を明らかにするために、承認薬もしくは薬剤開発の臨床試験段階にある薬剤が標的としていて、治療効果が期待できる1263のタンパク質について、トランスクリプトームおよびプロテオ-ムのデータに基づく遺伝的操作変数を得て、メンデル無作為化解析を行った。我々は、Host Genetics InitiativeとMillion Veteran Programの要約統計量を用いて、COVID-19で入院した患者7554人と100万人を超える対照者を調べた。シス発現量的形質座位の遺伝的操作変数を用いたメンデル無作為化解析から、3つのタンパク質について有意な結果(ACE2、P = 1.6 × 10−6;IFNAR2、P = 9.8 × 10−11;IL-10RB、P = 2.3 × 10−14)が得られ、これらがCOVID-19による入院と共局在することの強力な証拠も見つかった。IL10RBIFNAR2に共有される発現量的形質座位シグナルを解くために、フェノーム規模の関連解析とパスウェイエンリッチメント解析を行ったところ、IFNAR2の方がCOVID-19による入院で役割を果たしている可能性が高いことが示唆された。我々の知見は、COVID-19の早期管理に対してはIFNAR2とACE2を標的とする薬剤の臨床試験の優先順位が高いことを示している。

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