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コンピューター病理学:組織病理学での深層学習 ─ 臨床につなげる

Nature Medicine 27, 5 doi: 10.1038/s41591-021-01343-4

機械学習技術は、正確度、再現性、速度を改善し、さらに臨床医の作業負荷を軽減する道を開くことによって医療診断を改善する可能性が高い。組織病理学の分野では、腫瘍の検出やグレード判定のような作業について、熟練した病理学者と同様の成績を上げる深層学習アルゴリズムが開発されている。しかし、このような有望な結果にもかかわらず、臨床での実装に至った例はわずかしかなく、このような新技術に対して期待と誇大広告のバランスを比較検討するのは難しい。本稿では、「コンピューター病理学」とも呼ばれるこの分野の現状を概観するのに加えて、組織病理学で人工知能が臨床的価値を獲得するために対処しておかなければならない問題についても述べる。

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