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デングワクチン:ワクチンDengvaxiaの症候性および不顕性デングウイルス感染に対する拡大された有効性の評価

Nature Medicine 27, 8 doi: 10.1038/s41591-021-01392-9

世界の人口の半数以上がデングウイルス感染の危険性のある地域に住んでいる。ワクチンは感染拡大を制御する上で極めて重要だが、認可された唯一のワクチンであるDengvaxiaは、被接種者の一部で重症のリスクを高めることが示されている。ワクチン開発の取り組みは、抗体応答(ワクチンによって生じるものなど)の理解が不十分なことや、抗体価が感染や病気に対する予防のマーカーとして使用できるかどうかについての解明が不十分なことによって阻まれている。本論文では、第III相ワクチン研究(n = 611)に対する補助的研究の結果を報告する。参加者全員がDengvaxiaあるいはプラセボの接種を3回受け、その後6年にわたって経過が観察された。毎年1回採取する検体と、デング熱の症状発現が確定した際に中和試験を行った(n = 16,508全測定数)。さらに、数理モデルを使って、ワクチン接種や自然感染に対する長期的な抗体応答を再構築し、不顕性感染を明らかにした。87件の症候性感染が報告され、さらに351の不顕性感染が起こっていると推定された。ワクチンの予防効果はワクチン接種後最初の3年間に集中していたが、ワクチンの累積効果は不顕性感染と症候性感染の両方で認められた。同程度の抗体価の被検者では、プラセボ投与とワクチン投与とで、続発性感染あるいは疾患のリスクについて違いがなかった。このことは、抗体価は予防と疾患リスクの両方の、良い予測因子であることを示唆している。

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