Research Briefing
KRASG12D阻害剤MRTX1133によって解明されたKRASが関与する腫瘍形成
Nature Medicine 28, 10 doi: 10.1038/s41591-022-02008-6
KRASG12C阻害剤が見つかったことで、RASタンパク質を標的にした治療に再び関心が高まっている。KRASG12D特異的阻害剤MRTX1133の発見を報告した研究では、この発がん性変異体を強力かつ選択的に標的とする治療の実現可能性が実証された。MRTX1133による治療では、KRASに依存するシグナル伝達が顕著に阻害され、KRASG12D変異を持つ異種移植モデルで腫瘍の退縮が引き起こされた。