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アルコール関連肝疾患:アルコール関連肝疾患の非侵襲的プロテオミクスバイオマーカー

Nature Medicine 28, 6 doi: 10.1038/s41591-022-01850-y

アルコール関連肝疾患(ALD)は、世界中で肝臓関連死の主な原因となっているが、ALDの3つの主要な病理学的特徴である繊維症、炎症、脂肪症の理解はいまだに不完全である。我々は、肝臓と血漿を対とするプロテオミクスの手法によって分子病態生理を推測し、また血漿プロテオミクスの診断能と予後予測能を596人(対照137人とALD患者459人、そのうちの360人が生検に基づく組織学的評価を受けた)について調べた。我々は、全ての血漿試料と79の肝生検を、グラジエント時間が短く、増強されたデータ非依存型解析法を備えている質量分析(MS)ベースのプロテオミクスワークフローを使って、わずか3週間の測定期間で解析した。血漿および肝生検組織では、代謝機能が下方制御されていたが、繊維症に関連するシグナル伝達や免疫応答は亢進していた。機械学習モデルは、一連のプロテオミクスバイオマーカーパネルを見つけ出し、これらは重大な繊維症〔受信者動作特性–曲線下面積(ROC–AUC)、0.92、精度、0.82〕と軽度の炎症を検出し(ROC–AUC;0.87、精度、0.79)、この結果は既存の臨床検査よりも正確であることが明らかになった(DeLong検定、P < 0.05)。これらのバイオマーカー群は、今後起こる肝臓関連事象と全ての原因による死亡を予測する精度が高く、HarrellのC-indexはそれぞれ0.90と0.79であることが分かった。この診断モデルの性能は独立した検証コホートで再現され、日常的に行えるMSベース肝疾患検査の基盤が築かれた。

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