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NASH:非アルコール性脂肪性肝炎の治療薬であるリコグリフロジン ─ 無作為化二重盲検プラセボ対照第2a相試験

Nature Medicine 28, 7 doi: 10.1038/s41591-022-01861-9

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)はよく見られる慢性肝疾患で、繊維症に進行し死亡に至ることがあるが、現在使用可能な薬物療法はない。我々はナトリウム-グルコース共輸送体1および2の両方のリコグリフロジンによる阻害がNASHの改善につながる可能性があるという仮説を検証した。表現型、または組織学的にNASHである107人の患者を無作為的に1:2:2に分割し、プラセボ(n = 21)、リコグリフロジン30 mg(n = 43)、もしくは150mg(n = 43)の一日一回の経口投与を12週間にわたって行った。リコグリフロジン150 mgの12週間の投与後に見られた血清アラニンアミノトランスフェラーゼの32%〔80%信頼区間(CI):21–43%、P = 0.002〕という有意な減少(プラセボ調整済み)は、本試験の主要評価項目である。しかし、リコグリフロジン30 mgの投与は主要評価項目を満たさなかった〔プラセボ調整済みの減少は21%(80%CI:7–32%、P = 0.061)〕。リコグリフロジン150 mg、30 mg、プラセボ投与患者の各々で77%(33/43)、49%(21/43)、43%(9/21)に下痢が見られたが、ほとんどが軽度であった。この他には安全性への重大な懸念は見つからなかった。リコグリフロジン150 mg投与は、NASH患者の血清中アラニンアミノトランスフェラーゼの減少につながった。これらの知見を検証し、NASH治療選択肢としてのリコグリフロジンの役割を明確にするには、もっと長期間にわたって作用機序の異なる薬剤と併用する試験が必要である。ClinicalTrials.gov 識別番号:NCT03205150。

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