Analysis

人工知能:人工知能ベースのアプリケーションにおいて健康に関するデータセットを標準化する価値

Nature Medicine 29, 11 doi: 10.1038/s41591-023-02608-w

医療機器としての人工知能は、ヘルスケア分野で診断やリスク層別化、リソース配分に応用されることが増えてきている。しかし、アルゴリズムのバイアスによるリスクの存在を示す証拠が次第に増えつつあり、このようなバイアスは既存の健康格差を持続させる可能性がある。この問題は、データセットのキュレーションに体系的な不平等が含まれること、研究への参加機会が平等でないこと、利用可能性が同等でないことが原因の一部となっている。本研究は、健康に関するデータセットにおける十分なデータ多様性を確保するために、既存の標準規格やフレームワーク、ベストプラクティスを探索することを目的としている。多数の既存の文献や専門家の意見を調査することは、合意に基づくガイドラインの作成に向けた重要な段階である。本研究は2部構成で、まず、健康に関するデータセットについて、既存の標準規格、フレームワーク、ベストプラクティスを系統的に概説し、次に、医療機器としての人工知能について、バイアス、健康上の公平性、ベストプラクティスに関する利害関係者の見解を調査し主題分析を行う。データセットに多様性が必要であることは、文献に詳しく報告されていることが分かった。また、専門家は一般的に、ガイドラインのロバストなセットの作成を支持するが、これらを実際にどのように行うかについてはさまざまな意見があった。本研究成果は、データ多様性を透明化するために、健康に関するデータセットを標準化する際に役立つ情報として有用である(STANDING Togetherイニシアチブ)。

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