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妊産婦の健康:世界の妊産婦の健康改善政策の結果に対するシミュレーションに基づく比較効果分析

Nature Medicine 29, 5 doi: 10.1038/s41591-023-02311-w

持続可能な開発目標には、「2030年までに世界の妊産婦死亡率(MMR)を出生10万人当たり70人未満に削減し、さらに、全ての国は、妊産婦の死亡率を出生10万人当たり140人未満に削減する」が含まれている。しかし、現在の傾向ではこれらの目標達成の可能性は低い。我々は、実地データに合わせて調整したGlobal Maternal Healthマイクロシミュレーションモデルを用いて、200の国と地域における女性の個人レベルでのシミュレーションを行い、2022年から2030年までのさまざまな介入と戦略の効果を評価した。個々の介入による妊産婦死亡率の減少はかなり少なかったが、戦略の統合は効果的であった。施設内出生数を増やし、施設での臨床サービスの利用可能性とケアの質を改善し、さらにケアとの連携を改善する戦略を同時に実施すると、2030年に世界のMMRは72人(95%不確定区間〔UI〕58~87)となると予測された。家族計画とコミュニティーに根差した介入を追加する包括的戦略は、さらに効果が大きく、MMRは58人(95%UI 46~70)となると見込まれる。妊産婦死亡率の大幅な削減を達成するには、複数の介入からなる統合戦略がおそらく必要になるだろうが、さまざまな介入の相対的な優先順位は状況によって異なる。我々による地域レベルおよび国レベルの推定は、妊産婦の健康改善を加速するための、特定の状況における優先順位の設定に役立つ可能性がある。

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