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マイクロバイオーム:マイクロバイオームに由来するコバラミンとスクシニルCoAは肛門がんスクリーニング向上のためのバイオマーカーとなる

Nature Medicine 29, 7 doi: 10.1038/s41591-023-02407-3

ヒトパピローマウイルスは、肛門性器領域の前がん病変として前浸潤性の高度扁平上皮内病変(HSIL)を引き起こす可能性があり、マイクロバイオームはこれに寄与する因子の1つであることが示唆されている。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染している男性間性交渉者(MSM:Men who have sex with men)は、肛門がんのリスクが高いが、HSIL検出のための現行のスクリーニング戦略は特異性に乏しい。今回我々は、HSILスクリーニングを改善するため、肛門マイクロバイオームを調べた。我々は、HIVと共に生きる人を参加者として登録し、発見コホート(n = 167)と検証コホート(n = 46)に分けた。登録者の大部分(93.9%)は、高解像度肛門鏡検査や肛門生検でHSILスクリーニングを受けたシスジェンダーのMSMであった。HSILに関連するマイクロバイオームの組成のシグネチャーは見つからなかったが、マイクロバイオームによってコードされたスクシニルコエンザイムA産生タンパク質群とコバラミン産生タンパク質群レベルの増加が、両コホートでHSILと有意に関連していた。肛門のサイトブラシ試料において、これらの候補バイオマーカー単独での測定は、HSILの診断指標として肛門細胞診よりも優れており、感度は91.2%から96.6%へ、特異度は34.1%から81.8%へと向上し、さらに偽陽性結果の82%が真陰性として再分類された。我々は、これら2つのマイクロバイオーム由来バイオマーカーが、現在の肛門がんスクリーニング戦略を改善すると考えている。

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