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メンタルヘルス:16カ国の65歳以上の人々を対象にした趣味活動と精神的ウェルビーイングの研究

Nature Medicine 29, 9 doi: 10.1038/s41591-023-02506-1

高齢人口の増加は、高齢者の社会的および心理的課題のために、世界の健康に対する脅威となっている。これを軽減するために、多くの国では趣味を持つことを促し、メンタルヘルスの支援と改善を図っている。しかし、各国で異なる状況の中で、その効果に一貫性があるかどうかは不明である。我々は、5つの縦断研究(N = 9万3263)が行われた16カ国において趣味活動と多側面の精神的ウェルビーイングのデータを統合した。趣味があると答えた人の割合は、スペインの回答者のうちの51.0%から、デンマークの96.0%まで、国によって大きく異なっていた。趣味と精神的ウェルビーイングとの縦断的な関連を比較する際には、固定効果モデルと多国間メタ解析を用いた。交絡因子とは独立に、趣味を持つことは、うつ症状の低さ(プール係数 = −0.10、95%信頼区間〔CI〕= −0.13、−0.07)、健康自己評価(プール係数 = 0.06、95%CI = 0.03、0.08)、幸福感(プール係数 = 0.09、95%CI = 0.06、0.13)、生活満足度(プール係数 = 0.10、95%CI = 0.08、0.12)と関連していた。追加解析では、経時的な関係性も示唆された。これらの関連の強さや、趣味を持っていることの割合は、その国の平均余命や国民幸福度レベルなどのマクロレベルの要因と相関していたが、全体的には、国ごとの結果のばらつきは、国レベルの要因ではほとんど説明されなかった(9%未満)。調査結果が比較的普遍的であることを考えると、健康的な老化を促進するためには、国内および国間で趣味活動への平等性を確保することが優先されるべきである。

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