B型肝炎ウイルス：中国におけるB型肝炎ウイルスの母子感染を防ぐ多レベル介入プログラムのリアルワールド実装

B型肝炎ウイルス（HBV）の母子感染を減らすことは、HBV撲滅という目標に向けた基本的な一歩である。多施設、多レベルのSHIELDプログラムでは、強力な介入パッケージを用いて、中国におけるHBV母子感染の減少を目指した。SHIELDプログラム研究は中国全土の多様な医療環境で行われ、今回、このプログラムの中間解析の一部として、SHIELDプログラムのステージIIでは178の病院の妊婦3万109人、およびステージIIIでは160の地域医療センターや病院の妊婦8642人を対象に、解析を行った。この研究では、全体の母子感染率は、ステージIIで0.23％（1万6908例中39例、95％信頼区間〔CI〕 0.16〜0.32％）、ステージIIIで0.23％（5290例中12例、95％CI 0.12〜0.40％）であることが明らかになった。母子感染率は、介入を遵守した参加者において、遵守しなかった参加者の場合よりも低かった（ステージII：介入遵守0.16％〔95％CI 0.10〜0.26％〕に対し、介入非遵守3.16％〔95％CI 1.94〜4.85％〕。ステージIII：介入遵守0.03％〔95％CI 0.00〜0.19％〕に対し、介入非遵守1.91％〔95％CI 0.83〜3.73％〕。どちらのステージもP < 0.001）。我々の知見は、HBV感染妊婦での包括的な介入が実行可能であり、母子感染を劇的に減少させる上で効果的であることを実証している。