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医食同源:臨床試験が示す食餌介入の健康への恩恵
Nature Medicine 30, 4 doi: 10.1038/s41591-024-02891-1
食餌介入が一部の疾患の治療や発症遅延に効果があることを示す科学的根拠が増えているが、食餌介入をより広範に採用するには、さらなる試験が必要である。不健康な食事は、肥満、心血管疾患、2型糖尿病などの非感染性疾患のリスクを大幅に高めることが知られているが、がん、骨粗しょう症、認知症などのリスクも高める可能性もある。また、食餌介入は、内分泌疾患や、多嚢胞性卵巣症候群や子宮内膜症など、主に女性が罹患する疾患にも効果があるかもしれない。しかし、食餌介入に関する大規模無作為化試験の実施は、特に低・中所得国においては、関連費用などの理由から困難である。食品と栄養に対する不安は世界中で問題となり、健康的で手頃な価格の食品を手に入れることができない非常に多くの人々が存在する中、疾病管理、健康増進、医療費削減のためには健康的な食品への公平なアクセスが必要であるということは専門家たちの一致した意見である。