Review Article

インターフェース阻害剤:高分子複合体を標的とする

Nature Reviews Drug Discovery 11, 1 doi: 10.1038/nrd3404

がん、細菌感染症、HIV感染症などの治療に使われるインターフェース阻害剤は、天然物あるいは合成物のどちらとしても存在する。これらの阻害剤は、高分子マシンが集合し、モーター機能を発揮するときに、分子の表面に選択的に結合する。結合した阻害剤は、標的の高分子マシンと一時的に結合して、アロステリック効果を発揮するか、正常時には一斉に機能を発揮する高分子マシンの秩序を消失させる。本稿では、5種類の典型的なインターフェース阻害剤、カンプトテシン、エトポシド、キノリン系構成物質、ビンカアルカロイド、そして、新しい抗HIV薬であるラルテグラビルについて説明する。また、インターフェース阻害剤とアロステリック阻害剤の共通性と相違について述べると同時に、新しいインターフェース阻害剤を発見するための今後の展望と方法についても述べる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度