Review Article セリン加水分解酵素の薬理学と治療有用性 2012年1月1日 Nature Reviews Drug Discovery 11, 1 doi: 10.1038/nrd3620 セリン加水分解酵素は、生物学的プロセスの多くで重要な役割を担い、2型糖尿病やアルツハイマー病、感染症などの疾患を適応症とする認可治療薬の標的ともなっている。しかしながら、ヒト型セリン加水分解酵素(200種類以上存在する)は、そのほとんどが生理学的基質と機能について不明な点が多く残されており、選択的で、in vivo活性のある阻害剤が少ない。本稿では、すでに販売されている医薬品、臨床試験中の化合物、学術調査によって発見された選択的阻害剤を含め、哺乳類型セリン加水分解酵素の薬理学的現状について概観する。さらに、セリン加水分解酵素阻害剤の発見と最適化を加速化した最新の方法について述べ、この新しい方法が、生物学的性質の特定や治療薬の検証に役立つことを説明する。 Full text PDF 目次へ戻る