Review Article
抗てんかん薬の発見および開発への新しい道
Nature Reviews Drug Discovery 12, 10 doi: 10.1038/nrd4126
第三世代の抗てんかん薬が15種類以上導入されているにもかかわらず、現在の薬物療法では、てんかん患者の20〜30%で発作を制御できない。しかし、てんかん発症の機序および薬剤抵抗性の原因に関する我々の理解は過去10年の間にかなり進んでおり、さらに効果のある抗てんかん薬あるいは抗てんかん発作薬の発見と開発の機会が得られている。今回我々は、従来の前臨床モデルおよび臨床試験デザインがよりよい治療法の発見をいかに妨げてきたかについて論じる。そして、産学連携の新たな取り組みや、標的に基盤をおいた新しいアプローチのツールの同定と応用、臨床適用前の概念実証(proof-of-concept)比較研究および画期的な臨床試験デザインなどによって、将来の抗てんかん薬の開発が改善されるかもしれないことを、我々は提唱する。