Review Article
ヒト疾患の治療のためのSTATシグナル伝達調節物質
Nature Reviews Drug Discovery 12, 8 doi: 10.1038/nrd4088
タンパク質群は、生物学的過程において重要な役割を担っている。また、STATシグナル伝達経路の異常な活性化は、がん、自己免疫疾患、関節リウマチ、ぜん息および糖尿病など、数多くのヒト疾患に関わっている。最初のSTATタンパク質阻害剤が報告されてから10年以上が経過し、治療に応用できるSTATシグナル伝達調節物質の発見に向けた努力が続いている。本論文では、現在進行中の、STATタンパク質を標的とした創薬研究の結果について論じ、新薬候補の発見を加速する新しい方向性に関する展望を与え、さらに、臨床試験まで進行した注目に値する治療薬候補に脚光を当てる。