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アクアポリン:重要だが創薬の困難な標的

Nature Reviews Drug Discovery 13, 4 doi: 10.1038/nrd4226

アクアポリン(aquaporin;AQP)は、小さな膜内在性タンパク質ファミリーであり、浸透圧勾配に応じて細胞膜を通過する水の輸送を促進する。ノックアウトマウスから得られたデータにより、AQPは、上皮細胞の水分の分泌、細胞の移動、脳浮腫、そして脂肪細胞における代謝に関与することが示されている。これは、AQPの機能あるいは発現の調節を浮腫、がん、肥満、脳損傷、緑内障、さらにはその他さまざまな疾患の治療に応用できる可能性を示唆している。さらに、ヒトAQPの機能欠失変異は先天性白内障(AQP0の突然変異)や腎性尿崩症(AQP2の突然変異)を引き起こし、また、AQP4に対する自己抗体は自己免疫性脱髄疾患である視神経脊髄炎の原因となる。AQP機能を調節する可能性がある複数の物質が同定されているが、より優れたAOPの調節物質を開発するためには、標的のドラッガビリティ(druggability)や調節物質の同定に用いる検査法の妥当性などが課題となる。

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