Review Article
光遺伝学が神経科学領域の創薬の道を開く
Nature Reviews Drug Discovery 15, 2 doi: 10.1038/nrd.2015.15
光と遺伝学を使って、限定された細胞集団の活動を操作し監視する光遺伝学は、すでに基礎神経科学研究を変革するほどの影響を与えている。今では、光遺伝学的手法と関連した概念や方法論によって、とりわけ“脳の化学を回復させる”という概念に捕らわれて行き詰まっている神経科学領域の創薬に新たなはずみがついている。光遺伝学は、標的の発見、ハイスループット・スクリーニング、および疾患状態への新しい治療的手段など、いくつかの重要な領域において創薬に橋渡しされ、用いられ始めているところである。今回我々は、神経科学の創薬を変革させる光遺伝学技術のすばらしい可能性について論じる。