Review Article
最近開発されたCRISPR技術によって、ゲノムの操作がますます容易になっている
Nature Reviews Drug Discovery 16, 6 doi: 10.1038/nrd.2016.280
CRISPRをはじめ、TALEN(転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ)やZFN(ジンクフィンガーヌクレアーゼ)によるゲノム編集系は、生物医学研究、創薬、新薬開発だけでなく、遺伝子治療にとっても有益な手段となりつつある。ただし、それぞれのゲノム編集系について目的の細胞への効果的な導入と機能の発揮が達成されるには、効率的で安全な送達技術が必要になる。本総説では、生体高分子の送達と遺伝子編集の原理を論じ、非ウイルス系およびウイルスを用いた送達方法に関して最近の進歩と課題を検討し、関連臨床試験の状況を紹介する。