Review Article

mRNAワクチン — ワクチン学の新時代

Nature Reviews Drug Discovery 17, 4 doi: 10.1038/nrd.2017.243

mRNAワクチンは、効力が高く、速やかに開発でき、低コストの製造や安全な投与ができる可能性があるため、従来のワクチンによる手法に代わるものとして期待されている。しかし、mRNAは不安定で、in vivoでの送達の効率が悪いことから、mRNAワクチンの応用は最近まで制限されていた。近年の技術の進歩によって、こうした問題は現在ではおおむね克服されており、感染症やいくつかのがんに対する多数のmRNAワクチンプラットフォームが、動物モデルとヒトの両方で有望な結果を残している。本総説では、mRNAワクチンについて詳細な全体像を示し、この有望なワクチンプラットフォームを進展させて広範な治療に使用する際の、今後の方向性および課題について考察する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度