Review Article
がん免疫アゴニスト抗体開発の希望と課題
Nature Reviews Drug Discovery 17, 7 doi: 10.1038/nrd.2018.75
免疫細胞の機能は、補助抑制受容体および補助刺激受容体によって調節されている。最初の二世代のがん免疫療法剤は、主として、PD1(programmed cell death protein 1)やCTLA-4(cytotoxic T lymphocyte antigen-4)のような、抑制性の免疫チェックポイントを阻害するアンタゴニスト抗体からなる。将来を見据えると、アゴニスト抗体を用いた補助刺激受容体の標的戦略には大きな可能性があり、こうした多くの薬剤がさまざまな開発段階を進んでいる。本総説では、免疫アゴニスト抗体の設計と開発で考慮すべき重要事項や潜在的落とし穴、アゴニスト抗体とアンタゴニスト抗体とを区別する特徴、そしてがん治療法の臨床開発におけるアゴニスト抗体の全体像について述べる。