Review Article
AMP活性化プロテインキナーゼ:医薬品開発の現状
Nature Reviews Drug Discovery 18, 7 doi: 10.1038/s41573-019-0019-2
AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)は、エネルギー恒常性の中心的調節因子であることが発見されて以降、その構造、調節と生理的役割に関する多くの興味深い手掛かりが得られてきた。運動、カロリー制限、メトホルミンや多くの天然物は、AMPK活性を増進して、多くの健康上の利益をもたらすが、有益な効果を引き出すためのAMPKの直接活性化剤の開発は難しい課題になっている。しかし、近年になってAMPKの直接活性化剤が見つかり、前臨床モデルでの試験が実施され、一部の薬剤は臨床試験に入った。こうした進展にもかかわらず、AMPKを活性化させる治療薬の最適な適応症も長期安全性もいまだに確立されていない。